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おなじみ「かに道楽」商標権バトル勃発 「道頓堀のシンボル」の〝敵〟は愛知のかまぼこ…どっちに軍配?

産経新聞 – 2016/11/8 – http://www.sankei.com/west/news/161108/wst1611080001-n1.html
関西地方で「かに道楽」といえば、大阪道頓堀のシンボルである「巨大な動くカニの看板」を掲げるカニ料理店。一方、愛知県豊橋市には、冬季限定でかまぼこ「かに道楽」を販売する練り物会社「ヤマサちくわ」があります。
道頓堀の「かに道楽」は、昭和37年、道頓堀に第1号店をオープンしたカニ料理専門の老舗です。対する「ヤマサちくわ」も、江戸期に創業し、約190年にわたってちくわなどを製造してきた老舗です。
記事によると、道頓堀の「かに道楽」はその名称について、昭和47年12月に出願・昭和58年10月に商標登録を受けており、そして今年8月、その商標権を侵害するとして、かまぼこ「かに道楽」を販売する「ヤマサちくわ」を訴えましたとのことです。
これに対し、「ヤマサちくわ」は、道頓堀の「かに道楽」の商標登録出願よりも2年前の昭和45年2月から、かまぼこ「かに道楽」を販売しており、先使用権を有すると主張しているようです。

商標の先使用権とは

商標法における「先使用権」とは、他人の登録商標に対して、(1)出願前からその商標を使用しており、さらに、(2)出願の際に周知性を獲得した場合に、その商標を引き続き使用できる権利です。ちなみに、「周知性」は、一般的に、隣接都道府県程度に、その商標が使用者のものとして知られていたことを要するとされています。

先使用権が認められた場合、「ヤマサちくわ」は今後も継続してかまぼこを「かに道楽」として販売できるので、今後は、道頓堀の「かに道楽」の商標登録の出願の際に、かまぼこ「かに道楽」が、愛知県やその周辺の地域で「ヤマサちくわ」のものとして認知されていたかどうかが争点となりそうです。

なお、発明plus編集部が調査したところでは、道頓堀の「かに道楽」(株式会社かに道楽)は「かに道楽」についての商標登録をいくつか有しているものの、記事にあるような昭和47年12月に出願され、昭和58年10月に登録された「かに道楽」の商標登録は見当たりませんでした。

第三者が「青空文庫」の商標登録を出願

BUZZAP! – 2016/11/10 – http://buzzap.jp/news/20161110-aozora-bunko-trademark/
青空文庫」は、著作権がすでに消滅した作品や、「自由に読んでもらってかまわない」とされた作品を電子本として公開するウェブサイトです。筆者もAmazon Kindle経由でお世話になっています。
その青空文庫に関して、運営に関係のない第三者が名称「青空文庫」を商標登録出願をしたようです。日本の商標法上、このような自身で事業を行う予定もない第三者による出願は、審査で拒絶されて商標登録がされてないようになってはいます。
しかしながら、審査は人が行うものであるために、場合によっては、誤って登録がなされてしまうこともあり得ます。
誤って登録された商標登録の取り消しを求める制度は登録異議申立無効審判として存在しますが、手間や費用がかかる上、取り消すことができる保証もありません。
また、一旦登録された商標登録を取り消すためには、商標登録を取得するよりも費用や時間がかかってしまうこともあります。
他人に登録されて困るような商標については、あらかじめ自身で商標登録を取得しておくのがよいでしょう。

平成28年度弁理士試験の合格発表

特許庁 – 2016/11/9 – http://www.jpo.go.jp/torikumi/benrishi/benrishi2/h28_benrishi_goukaku.htm, http://www.jpo.go.jp/torikumi/benrishi/benrishi2/h28_benrisi_kekka.htm
経済産業省 – 2016/11/9 – http://www.meti.go.jp/press/2016/11/20161109002/20161109002.html
平成28年度に実施された弁理士試験の合格者が発表されました。
弁理士試験に合格するためには、5月の短答式筆記試験、7月の論文式筆記試験、10月の口述試験の3つのステージをパスする必要があります。
平成28年度の弁理士試験では、志願者4,679人に対して最終合格者が296人でした。合格された方、おめでとうございます。

地理的表示登録標章(GIマーク)の韓国及びオーストラリアにおける商標登録について

農林水産省 – 2016/11/1 – http://www.maff.go.jp/j/press/kanbo/bio/161101.html
地理的表示(GI)保護制度は、品質・社会的評価その他の確立した特性が産地と結び付いている産品について、その名称を知的財産として登録、保護するものです。そして、登録された基準を満たすものだけに、地理的表示登録標章(GIマーク)を付けることが認められています。
農林水産省は、日本の農林水産物等の主要な輸出国に、地理的表示登録標章(GIマーク)を商標登録出願しています。つまり、現地で生産された偽物にGIマークが付けられてしまうような事態は、農林水産省の登録商標によって防止されます。
このように、GIマークを保護することで、日本から輸出された農林水産物等の品質に対する信用が保護されています。
なお、GIマークは、台湾、ラオス、ニュージーランドで既に商標登録されているようです。そして、平成28年10月19日に韓国で、平成28年9月29日にオーストラリアで商標登録されたようです。また当然、日本でも商標登録されています。

地域団体商標登録紹介に「草津メロン」、「赤間硯」が追加されました

特許庁 – 2016/11/7 – http://www.jpo.go.jp/torikumi/t_torikumi/t_dantai_syouhyou_tourokuannai.html
特許庁のウェブサイトには、地域団体商標として登録されたものを紹介するページが設けられています。そこに新たに「草津メロン(滋賀県草津市)」「赤間硯(山口県赤間関(旧地名))」が追加されました。

地域団体商標とは

従来、地域名と商品名(サービス名)からなる商標については、よほど有名なものでない限り知的財産として適切に保護することができず、便乗使用を排除しにくいなどの問題がありました。
そこで、地域ブランドの適切な保護を目的として平成18年に導入されたのが地域団体商標制度です。簡単にいうと、地名と物の名称からなる地域ブランドを商標として登録できる制度です。
草加せんべい、信楽焼、博多人形、蒲郡みかんなどが既に登録されています。
注) 地域団体商標制度では、商標権者となる主体に一定の要件が課されます。