商品開発のきっかけは異業種交流会

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壁紙を使った紙袋、壁紙のブックカバー、壁紙の銀行通帳入れ、これらの商品「エコリマインズ」を企画・提供しているのが株式会社スクラッチバック

住宅を建てる際に発生するのが壁紙の切れ端
建築業者が現場で壁に合わせて切り取って使うので、必ず余材が出るのです。

その余材に目を付けたのが同社社長の沼田雄介氏。
きっかけは参加した異業種交流会で同席した建築会社の社長が「余材の壁紙を有効活用することはできないか」という話からだったそうです。
その話を聞いて壁紙を使って商品を作ることを思いついたとのこと。
さらに、異業種交流会で知り合った福祉施設の運営をしている社長とも連携をして、壁紙の余材を使った袋などの製造を福祉施設で行うことを実現しました。

エコリマインズ」は、エコと福祉に貢献する商品として、多くの大学・企業にノベルティとして採用され、高い評価を得ています。

異業種交流会で新商品のアイデアに導かれたのは偶然だと沼田社長は言いますが、常に新しいものを作ろうというアンテナを張っていたからこそ思いついたのだと感じました。
目的を持って参加することで、全く違ったひらめきが生まれる可能性もあるのです。
異業種交流会をただの交流会で終わらせない。

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技術特徴を活かした素晴らしい発明

また「エコリマインズ」は、ただ壁紙を紙として使って銀行通帳入れに応用しているのではなく、壁紙の特長を活かしています。

壁紙は、デザインが豊富であること、余材であるため安価であることのほかにも、汚れや水気をはじくために塩化ビニール素材でできているという特長があります。
一般的に銀行通帳入れは塩化ビニールでできていることが多いです。これは塩化ビニールの電気を通さない特性によって、通帳の磁気テープ(に記録されたデータ)を保護しています。

塩化ビニール素材であって、デザインも豊富な壁紙の余材。(しかも、安価)
そんな材料を利用して完成した商品は、従来の味気ない透明の塩化ビニールのものとは異なり、デザインが豊富でおしゃれな銀行通帳入れとして生まれ変わったのです。

壁紙の余材をどうにかしたいという考えから始まったもの。問題があればアイデアは生まれてきます。
余材を有効活用することでエコ商品を開発し、さらに、技術特徴を活かして付加価値を付けることもできたのです。

異業種交流会から生まれた商品開発のとてもいい事例だと感じました。

株式会社スクラッチバック

社名
株式会社スクラッチバック
所在地
〒461-0022 名古屋市東区東大曽根町29-11共栄ビル東棟602
TEL
052-508-4615
FAX
052-508-4616
Web
http://scratch-b.com/
富澤 正

弁理士。当サイト『発明plus(旧:開発NEXT)』および同タイトルのフリーペーパーの編集主幹。
■経歴
知財コンサルタント。コスモス特許事務所パートナー。名古屋工業大学非常勤講師。
1980年愛知県生まれ。名古屋工業大学大学院修了。
特許業務の傍ら、知的財産の執筆活動・講演活動などを行う。自身の知的財産権を活かしてアイデア商品を作るベンチャー企業Time Factory株式会社を設立し、資格試験の受験生向けの商品などを手掛ける。
■専門分野
知財ビジネスマッチング、開放特許活用戦略、知財を活かしたビジネスモデル作り
■著書
『社長、その商品名、危なすぎます!』(日本経済新聞出版社)
『理系のための特許法・実用新案法』(中央経済社)
『理系のための意匠法』(中央経済社)
『理系のための商標法』(中央経済社)
■連載
『日経産業新聞』にて連載 (2017.5.12~20217.5.20)
『中部経済新聞』「みんなの特許」を毎週月曜日に連載中 (2014.4~現在)『サンケイビジネスアイ』「講師のホンネ」にて月1コラム連載 (2013.5~2014.1)
『日刊信用情報』にて「知財コンサルタント富澤正の「知的財産権を極める」」を週1コラム連載 (2013.9~2014.8)