電機・半導体業界に明るい話題が少ない中、ルネサスエレクトロニクスが発明報奨を最大で8倍に引き上げるという良いニュースがありました。 – 日刊工業新聞サイト
若年層にも十分な発明の対価を支払うことで発明のモチベーションを高めて、技術競争力を強化する意図があるようです。同社については増収増益のニュースもあり、経営再建からの勢いが感じられます。

以前にもトヨタ自動車でも発明意欲を高めるために発明報酬の制度を改めており、多種多様な業界であらためて開発に力をいれるという姿勢が見えてきます。

発明者の奨励制度は、発明意欲そのものを高めて発明の数自体を増やすことを目的とします。
この「発明を促進する」との効果の他にも「発明を発掘する」という効果もあると私は考えます。発明をしたとしてその報告資料を作成し、特許出願をし、特許庁とのやり取り経て、特許を取得するという道程は手間のかかるものです。せっかく発明をしても自己判断で報告や出願をせず、結果として埋没してしまう発明もあるかもしれません。そんなときに奨励制度による報奨金があれば、発明者は積極的に発明を報告することでしょう。
発明の発掘は、もちろん自社の技術力強化ともなりますが、一方では自社の発明を把握することで特許出願や自社秘匿など、適切な発明の管理にもつながり有用です。

竹村 恵一

弁理士。
主に知財ニュースを担当。
家庭ではたこ焼き担当。
趣味はフットサル。最近は、低下した体力に見合った新たな趣味を模索中。