最近ではインターネットで検索することを「ググる」ということがありますね。
これはご存じの通り、検索エンジンを提供しているグーグル(Google)に由来しています。
これは日本だけの現象かと思いきや、アメリカでも同様にインターネット検索することを「Google」ということがあるようです。

商標に関する法律は各国に多少の違いはありますが、一般的には、固有でない一般の名称(=普通名称といいます)については、商標登録を受けられません。
アメリカでは、前述したように「Google」はインターネットでの検索行為を指すレベルで普通名称化しているなどの根拠で、Googleの商標登録が無効であるとして裁判が提起されたことが話題になりました。

日本経済新聞 – 「グーグル」と「ググる」は別物 米高裁が商標権認める (2017.5.17)

商標が有名になることは商標権者にとって喜ばしいことのように思われますが、商標が有名になりすぎてしまうと、今回の「Google」のように商標の普通名称化が問題になります。
商標の普通名称化とは、登録商標が備えているべき自他商品識別力が失われてしまうことです。自他商品識別力とは、自分の商品やサービスを他人のものと区別することができるという商標の一機能です。

過去に普通名称化してしまった商標としては、階段式昇降機を表すエスカレーターや、機械工学と電子工学を融合させたメカトロニクスなどが有名です。
こうなってしまった商標は、普通名称として一般的に使用されてしまうために、登録商標としての効力を失うこととなります。
つまり、他人がその商標を使用することに対して、その使用を差し止めたり、損害賠償を請求したりすることができなくなってしまいます。

海外では画像編集ソフトで写真が加工されていることを「photoshopped」というそうです。
PhotoshopはAdobe社のソフトウェアですが、これも前述のGoogle(ググる)の例に似ているのかもしれません。
最近の語彙の多様化から、商品名・サービス名の動詞化によって、普通名称っぽくなってしまう傾向があるのかもしれませんね。

竹村 恵一

弁理士。
主に知財ニュースを担当。
家庭ではたこ焼き担当。
趣味はフットサル。最近は、低下した体力に見合った新たな趣味を模索中。