キットカットといえば、直方体形状をした何本かのウエハースが一体的にチョコレートコーティングされたお菓子として認知されているのではないでしょうか。
2本つながった形状のものは「2フィンガー」、4本つながった形状のものは「4フィンガー」と呼ばれているそうです。
わが家では、その美味しさに起因する高い中毒性のために、パーティパック状のものはロッテ「パイの実」などとあわせて子供の手の届かない場所に保管しなければならない危険物として取り扱っております。

さて今回、キットカットの4フィンガー形状が商標登録されるかどうかが争われていたイギリスの訴訟で、控訴院は登録を認められないとの判断を示したようです。
de zeen – KitKat denied UK trade mark for four-fingered chocolate bar
まだ最高裁で争うこともできる状況ですので、今回の判断が覆る可能性もこのまま確定する可能性もあります。

キットカットの4フィンガー形状は、イギリスでは商標登録が認められていない一方で、ドイツ、フランス、オーストラリア等の国ではすでに商標登録が認められています。
現状では、キットカットの4フィンガー形状は、イギリスでは保護を受けることができませんが、ドイツ、フランス、オーストラリア等の商標登録が認められた国では保護されます。

このように、商標制度では、ある国で成立した権利はその国でのみ保護されるという属地主義が採用されています。これは、特許制度や意匠制度でも同じです。
つまり、複数の国で保護したい発明や商標などがある場合には、その保護を求める国ごとに、特許権や商標権などの権利を取得しなければなりません。

なお、外国で権利を取得するためには、一般的に、日本で権利を取得するよりも多くの費用がかかってしまいます
一定の条件を満たせば外国出願について補助を受けられる制度がありますので、海外進出を考えられている場合には活用していただくとよいでしょう。

竹村 恵一

弁理士。
主に知財ニュースを担当。
家庭ではたこ焼き担当。
趣味はフットサル。最近は、低下した体力に見合った新たな趣味を模索中。