愛知県・公益財団法人あいち産業振興機構・名古屋商工会議所・一般社団法人愛知県発明協会・名古屋市が共同して、大企業が保有する開放特許を活用して、県内中小企業の新製品開発・新事業創出を支援する取組が進められています。

開放特許
特許権者(または出願人)が第三者に対し、開放(ライセンス契約、譲渡等)する意思のある特許

2018年12月12日、中部経済産業局の平成30年度 中小企業知的財産活動支援事業費補助金活用事業の一環として開放特許マッチングフェア2018が名古屋商工会議所で開かれました。これは、中小企業を対象として開放特許を活用した新製品の開発や新事業の展開を支援するイベントです。セミナー編とブースセッション編の二部構成で、120名ほどの方がご参加・ご聴講されました。

第一部セミナー編では、講師としてあいち産業振興機構 特許活用コーディネーターである三宅立郎氏が登壇され、開放特許とは何かから始まり、中部地域における取り組み等を中心に開放特許の活用に関する基礎的な情報を提供いただきました。
知財マッチングの成功事例として、株式会社木村台紙(本社名古屋市千種区)と富士通株式会社(本社東京都)の成功事例が対談形式で紹介されました。木村台紙は、創業100年を超える老舗写真台紙メーカーです。同社は富士通が提供する開放特許「印刷画像へのコード埋め込み技術」(代表特許/特許第4260781号)を活用して命名台紙や終活用の遺影台紙の写真部分に目に見えないコードを埋め込むことで、専用アプリをかざすと動画や音声データを再生できる商品を開発しました。対談の中で、その製品化に向けた流れや、その中での課題、活用の感想をそれぞれ発表されました。

セミナー編の終わりに、開放特許マッチングを希望する特許保有5社・1大学・4公設研究試験機関から、開放特許や技術シーズについての紹介がありました。今回紹介のあったのは、中部電力株式会社・富士通株式会社・株式会社イトーキ・富士ゼロックス株式会社・富士通セミコンダクター株式会社・名古屋工業大学・あいち産業科学技術総合センター・名古屋市工業研究所・岐阜県工業技術研究所・三重県工業研究所です。

引き続いての第二部ブースセッションでは、参加者は自由にブースを回り、関心のある技術について直接担当者から説明を聞いていました。さらに事前に面談を申し込んでいた方は別室で担当者と個別に相談をされ、開放特許の活用に向けて具体的なお話をされていました。

来場された者は大企業等の技術力・ブランド力を活用し、新製品開発・新事業創出につなげるきっかけを掴んだようです。

坂野明日香

主に補助金・クラウドファンディングの話題を担当。
ガジェットなど新しいモノや家電好き。鉄分が豊富(特にSL)。
某法科大学院を卒業して司法書士事務所へ就職、出産を経て、前職の特許事務所へ。
7年目を節目にコスモス国際特許商標事務所へ転職。