働き方改革という言葉もすっかり定着した昨今、IT系のビジネス記事ではRPAというキーワードよく見かけます。

比較的単純な「手順」をツールを使って自動化する – Robotic Process Automation 、それがRPAです。例えば、受け付けた申請書をシステムに登録する作業を機械化して何千時間の工数を削減、といった事例が聞かれます。

さて、我らが知財業界、どちらかというと「判断」を行う仕事が多いイメージで、RPAには向かない印象もあります。RPAツールは予め決められたルールを守ることについては人間よりも優れた点もあるものですが、臨機応変とか文脈や行間を読むとか、ふわっとした「判断」を要する作業はとにかく苦手です。

とはいえ、私個人としては知財分野でもRPA活用の場はあると考えています。判断は苦手なRPAですが、判断を含まない部分の作業を切り出して、RPAに任せてみるのです。業務全体をとらえると人間の関与が外せないものかもしれませんが、一部分を見てみれば人間の手を煩わせることなく、自動的に進めてもよさそうな作業というのはよくあります。例えば、書類の作成は人間が行うものの、作成された書類の事後処理をRPA(ツール)に任せるようなものです。

最近では安価に利用できたり、個人レベルでも導入できたりするRPAツールも増えてきました。プロセス(手順)の設定も従来のプログラミング言語よりは簡単にできるツールがほとんどです。特許事務所や知財部門で働き方改革に取り組まれている方など、RPAの採用をご検討してみてはいかがでしょうか?

後藤 英斗

弁理士、情報処理安全確保支援士(登録セキュリティスペシャリスト)。
知的財産とITに関する記事を書いています。