資金調達

補助金や助成金を賢く活用しましょう

仕入れ販売をしていたり、受注生産をしていても、最終的には自社商品開発を目標にしているという企業も多いと思います。

資金調達の方法は大きく融資、助成金、補助金があります。銀行から資金を借りる融資と異なり、補助金と助成金は返済不要なので、開発資金の少ない個人や中小企業はぜひ活用することをおすすめします。

実際に支払う費用の一部を負担してくれるのが補助金。経済産業省や中小企業庁が募集していることが多く、それを使うことによってどう事業が活性化し、どのくらい社会に役立つかという必要性を示し、審査に通った企業のみが受け取れるものになります。補助してもらえる限度額が大きいことも特徴です。また、審査が通ったとしても、自己資金で設備を購入したあとの給付となるため、自己資金の準備も必要となることは注意しておきましょう。銀行で「補助金が下りる場合に限り、差額を融資します」という「条件付き融資」もあります。

一方で助成金は受給要件を満たしていれば、原則受け取ることのできるものです。金額は補助金に比べると少ないですが、用途の自由度が高いのが特徴です。厚生労働省が管轄する労務関係のものが多く、ものづくりに際して人を雇う必要があれば、助成金を申請してみましょう。「ものづくり」というキーワードだけで単眼的に考えるのではなく、複眼的に考えることが大切です。

公益財団法人あいち産業振興機構の「創業プラザあいち」や、公益財団法人名古屋産業振興公社の「新事業支援センター」、または各地域の商工会議所などで相談に乗ってもらえるので、一度足を運んでみてください。

 

申請においても事業計画が幹となる

さらに、こうした制度を上手く活用して売れる商品を開発している企業に共通するのは、「事業計画をしっかり作っていること」だといいます。融資や補助金、助成金などを申請をする際、事業計画があらかじめ文章化されていると、そこから申請するものにあわせて、枝葉を付けるだけで必要な書類が完成。申請のためだけに慌てて作ったものと比べて、審査にも通りやすい傾向にあります。

開発者は「良い商品を作れば売れるはずだ」と過信しがち。商品を開発したが、いざ売り出してみると、販路が探せなかったり、売れなかったという話もよく耳にします。あらかじめ事業計画をしっかり作り、自社の価値や資金状況、商品の市場、製造原価などを把握しておくことが、「良くて売れる商品」を開発することにも繋がるのです。

富澤 正

弁理士。当サイト『発明plus(旧:開発NEXT)』および同タイトルのフリーペーパーの編集主幹。
■経歴
知財コンサルタント。コスモス特許事務所パートナー。名古屋工業大学非常勤講師。
1980年愛知県生まれ。名古屋工業大学大学院修了。
特許業務の傍ら、知的財産の執筆活動・講演活動などを行う。自身の知的財産権を活かしてアイデア商品を作るベンチャー企業Time Factory株式会社を設立し、資格試験の受験生向けの商品などを手掛ける。
■専門分野
知財ビジネスマッチング、開放特許活用戦略、知財を活かしたビジネスモデル作り
■著書
『社長、その商品名、危なすぎます!』(日本経済新聞出版社)
『理系のための特許法・実用新案法』(中央経済社)
『理系のための意匠法』(中央経済社)
『理系のための商標法』(中央経済社)
■連載
『日経産業新聞』にて連載 (2017.5.12~20217.5.20)
『中部経済新聞』「みんなの特許」を毎週月曜日に連載中 (2014.4~現在)『サンケイビジネスアイ』「講師のホンネ」にて月1コラム連載 (2013.5~2014.1)
『日刊信用情報』にて「知財コンサルタント富澤正の「知的財産権を極める」」を週1コラム連載 (2013.9~2014.8)