発表 マイク

知ってもらうことが必要

プレスリリースとは、報道機関に向けた、情報の提供・告知・発表のことです。今回、プレスリリースの配信サービス「@Press」を展開するソーシャルワイヤー株式会社アットプレス事業部の方にお話を伺いました。

「素晴らしい発明をしたのに売れない!」と嘆く開発者がいます。弁理士として多くの特許出願に触れる機会があるため素晴らしい発明に出会うことがあります。ただ、発明の素晴らしさを知っているのは、私が発明の特許出願を担当しているからです。すなわち、発明に触れなければ発明の素晴らしさを知る機会はないのです。

プレスリリースは、報道機関が取り上げてくれるチャンスを得るための方法です。報道機関の方が興味を持つような価値ある情報をくみ取るのが同社のサービスであるとのことです。

いつ、どのような内容でするか

同社は報道機関に興味を持ってもらうため1つの発明に対して4つの段階でプレスリリースを行うべきだと話します。

プレスリリースに慣れていない会社は、発明品が完成して発売する際に行います。しかし、発明は完成するまでに時間がかかります。発明を作っている際にも、どんなものを作っているのかを発信していくことが必要とのことです。プレスリリースをしたからと言って必ず報道されるわけでは当然ありません。報道をする記者の方に発明の経緯を知ってもらうためにも、発売前から知らせ開発のストーリーを知ってもらうことが必要なのです。

さらに、発売されてあまり売れなかったということもあります。その場合には、発明品に改良を加えるなど手を加えることと思います。手を加えた際にも情報発信をし、その改良後の販売がどうなったかを伝え合計4つの段階で情報を伝えることが効果的とのことでした。報道には時流や紙面の都合もあります。1度だけ出して失敗したと思うのはもったいないのだと感じました。

また、プレスリリースをする内容については、発明やその商品の特徴をとらえて価値ある情報を提供できることを意識することが必要とのことでした。

報道機関もそれぞれ特徴があります。地域の色が強い紙面、技術色の強い紙面など全国には様々な紙面があります。自分の発明品や商品が紙面に載って売れればいいというものでは報道機関も掲載することはありません。報道機関は価値ある情報を出すことで報道としての意味をなしています。そのため、自分の発明や商品をただ知って欲しいからプレスリリースをするのではなく、世の中に価値があるものを提供できたことを伝えることが重要だとのことでした。価値ある情報を提供するためにも発明の特徴をとらえることが重要なのです。

富澤 正

弁理士。当サイト『発明plus(旧:開発NEXT)』および同タイトルのフリーペーパーの編集主幹。
■経歴
知財コンサルタント。コスモス特許事務所パートナー。名古屋工業大学非常勤講師。
1980年愛知県生まれ。名古屋工業大学大学院修了。
特許業務の傍ら、知的財産の執筆活動・講演活動などを行う。自身の知的財産権を活かしてアイデア商品を作るベンチャー企業Time Factory株式会社を設立し、資格試験の受験生向けの商品などを手掛ける。
■専門分野
知財ビジネスマッチング、開放特許活用戦略、知財を活かしたビジネスモデル作り
■著書
『社長、その商品名、危なすぎます!』(日本経済新聞出版社)
『理系のための特許法・実用新案法』(中央経済社)
『理系のための意匠法』(中央経済社)
『理系のための商標法』(中央経済社)
■連載
『日経産業新聞』にて連載 (2017.5.12~20217.5.20)
『中部経済新聞』「みんなの特許」を毎週月曜日に連載中 (2014.4~現在)『サンケイビジネスアイ』「講師のホンネ」にて月1コラム連載 (2013.5~2014.1)
『日刊信用情報』にて「知財コンサルタント富澤正の「知的財産権を極める」」を週1コラム連載 (2013.9~2014.8)