知的財産Q&A
Intellectual Property Q&A
特許に関する書類で「特許請求の範囲」という書面があります。
これは具体的にどのようなものなのでしょうか。
特許に関する書類には、「願書」、「明細書」、「特許請求の範囲」、「図面」、「要約書」があります。
「願書」は、発明の権利者や発明者など、書誌的事項が記載された書面です。
「明細書」は、従来技術、発明が解決しようとする課題、発明の具体的な実施例などが記載された書面です。
「図面」は、明細書における実施例の説明を補助するためなどに用いられる書面です。
「要約書」は、発明の概要が記載された書面です。
「特許請求の範囲」は、その発明の権利範囲が記載された書面です。
具体的な権利範囲については、「特許請求の範囲」の中の請求項に個別に記載されています。
そして、例えば、特許を侵害する製品を製造していると考えられる第三者が存在する場合、その第三者の行為が特許発明の侵害に該当するか否かは、原則、「特許請求の範囲」の記載に基づいて判断されます。
また、特許出願を行った場合、その発明について特許を与えるか否かの審査においても、主に、「特許請求の範囲」の記載に基づいて判断されます。
このため、「特許請求の範囲」が最も重要な書面と言えるでしょう。
回答日:2016年8月12日